鉄骨構造

鉄骨構造。

十数年前に ハイテンションボルトなる接合方法が開発されて メキメキとそのシェアを増やして、今では高層建物でも、特殊な形状の建物でも何でも鉄骨で可能で、建築の主要構造形態になってきました。

以前は 高層建物っていうと、RCと決まっていたのですが、今は鉄骨が多いですね。

やはり 工期が短く、施工値段も安くなってきて 管理もしやすい 工事がきれい、構造も丈夫といい事だらけの鉄骨造は、今後も増えていくでしょう。

んでも、この鉄骨造の唯一にして最大の 問題点は、「耐火性能」です。
通常は ロックウールを吹き付けたり、耐火ボードで囲ったりして、その耐火性能を担保します。

多くの鉄骨構造の建物は この2つの後施工の工事を行っているでしょう。

ただ、問題点もあります。

この耐火保護の工事は 100%間違いなく、鉄骨を完全に被覆することは実際には 不可能なのです。鉄骨はブレースという ターンバックルの筋交い。H型鋼材は、当然Hの形状をしていまして、そのH鋼材が縦横斜めに接合している部分。など、完全に被覆しきれない 部分が生まれます。

実際の施工風景は、この耐火被覆しきれない、構造材の接合部は、「無視」されて

「まあ、このくらい しておけば問題ないだろう」って感じで、進んでいきます。実際には わずかでも数センチの隙間に 火に弱い鉄骨材が露出した部分が見えるのです。多くの現場監督・設計者はこの隙間に 苦労をしています。

だって、図面上では 「被覆する」と書き込めるけど、実際に施工できないのです。

耐火被覆の施工業者さん、軽鉄工事の施工業者さんなら、この意味はわかると思います。


昨今の建築瑕疵担保保証の、問題がありますが、この被覆の問題が、そこで、浮き出てくる可能性があります。

5月24日のビフォーアフター

この番組 時々 ちゃんとした設計士の方が出るのです。今回がそれ。
しかも、施工業者さんも プロでしたね。

ちゃんと仕事された建物はわれわれ同業者が一見すれば すぐにわかります。
細かいようですが 入り隅の納まり タイルの割付、フローリングの割付、額縁の収まり。。。

一般の施主さんなら 気にも留めない小さな納まりですけど、室内に居て精神的な落ち着き感がやっぱり違います。

やはり 特筆すべきは 手作りのトップライトでしょう。こういった金属部品をオリジナルで作り出す作業は にわか建築デザイナーには出来ませんね。(ん〜でも もしかしたら 設計者さんはデザインだけして 優秀な施工業者さんが 製作したのかも知れませんが。。。)

なんとなくですが、フローリングに漆を塗装する作業も、手馴れた感じでしたので、この設計士の方は本当にこういった作業をやっておられるのではないか、と想像します。


今現在 普通に販売されている 建築部品をただ単に組み合わせて 設置するだけなら設計士は要りません。インテリアコーディネーターで十分。
でも、建築設計士となれば、材料を選択して1つの部品を作り出すこともしてくれます。

これで、我が家は 世界にたった一つの住まいになるわけですね。





職人の二極化

大工さん、電気屋さん、左官さん、クロス屋さん。。職人さんにはいろんな職種がありますが、どの業種も、その中で二極化しています。

1つは 丁寧にこつこつ 本来の職人として 仕事に従事するタイプ。決して大きく儲けるわけじゃないけど、基本的には仕事の価格は高いです。
毎日 金額の高い仕事をするというより、自分の信用できる人の仕事、自分がやりたいと思った仕事を 必要なときにだけするタイプ。

 よく 京都とかには そんな技術の高い 大工さん・職人さんがいらっしゃいます。一日の日当が何万円もつく場合がありますが、その仕事に対して自分の責任感をもって金額以上の答えを出してくれます。

もうひとつは、マンションなどのビルばかりを工事している職人さん。施工単価が安く、きれいに仕上げることが 自慢です。いつも価格競争にさらされ、短い工期の中 夜の接待もしながら仕事をします。
もうひとつ こういったタイプの職人さんは 書類・写真・施工要領・保険関係・安全教育などが非常によくいきわたっています。



この2種類の職人さん 僕が感じる範囲では 同じ仕事をした場合、施工金額・施工時間はたぶん倍くらい違います。

京都のA工務店なら100万円かかる仕事を マンションをよくやっているB社にたのむと たぶん半額で済みます。もちろん工期も半分です。


腕がよくて工期も短く、金額も安い、しかも書類・写真など完璧にそろえ、発注者にプレゼンテーションもできる後者の職人さん。あるいみ完璧に見えますよね。。。




でも、後者のような マンション対応職人さんには、大変申し訳ありませんが あえていいます。

僕の目からみて 後者は手抜き工事のオンパレードです。確かに完成した仕上げはきれいですが、中身は悪いです。

たとえば木材を固定する大工さん。前者ならカンナで削りペーパーで研磨し木材をその現場に固定しようとしますが、後者の大工さんの場合 現場で加工することはほとんどなく、設計図の寸法通りに作成してきたものが、現場に収まらないけど あとは知らん!自分は自分の仕事をするだけだ!と接着剤で貼り付けて完了!みたいな感じです。

これは大工さんに限らず、そのほかの職種によっても その仕事に対する姿勢みたいなものが正反対なのです。

例えると、前者は奥さんの手料理。僕の体調・健康状態を眺めながら 費用もコントロールしながら手間をかけて体によい料理を作ってくれます。

後者は ファーストフード。確かに健康にいい素材も使っている、味もいい、金額も安い・店もきれいで清潔。でも毎日食べてると体を壊します。
やはりそこには 体にいい素材を使っているけど、悪い素材も一緒に入っているし、食べる人への愛情・気遣いが存在しない。ファーストフードの店員に 「あなた食べすぎだから もう少し控えたら?」なんて言われた人は皆無でしょう。安いといってもその金額の中には 広告宣伝費も会社の役員給与も含まれています。


私も少ない経験の中で、この2種類の職人さんたちといろいろ接してきました。ただ、いつもこの後者のタイプの職人さんには がっくりさせられます。安い工事金額なので なんとか早く仕事を済ませて自分の利益を確保したい という姿勢。まあまず、建物がよくなるために働いている人はいませんね。

今日も そんな職人さんに会って ついブログに書いてしまいました。
彼らには事務所ビルとか工場とか賃貸アパートとか そういう用途の建物だけに限定してもらって、個人住宅とかの世界には入らせないようにしなきゃな。。まあこれも 設計者としての仕事でもある。




これから 家を建てようとお考えの方。。。いったいどちらを選択しますか?

奥さんの手料理?それとも駅前の牛丼?

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とりあえず 昨日のビフォーアフター

昨日は実は ほとんど見ていません。完成の状況をチラット見ただけ。工事の進行状況はほとんどわからず仕舞い。

なにやら 杉のパネルを大量仕入れして安く工事費を上げて 床から何から全部??杉のパネル??で仕上げて統一感が出た感じ。。。。?????

実はこれが 大きな間違い。
マンション2室のリフォームで使用される木材の量なんて、ほんとわずかなんです。おそらく杉板の一等材だと 僕の感覚で、m3当たり3〜4万円程度。
(まあ、見た目に一等材を削って仕上げた感じにしか見えませんでしたが。。。)

木材には檜とか松とかいろいろありますが、この杉の一等材というのが、ある意味木材の中でもっとも安い材料です。檜の一等材でも一般的に5〜6万円します。

仮に 設計者さんが、材木屋さんに
「おっほん!今回杉を大量に買いたいので、特別に安くしてください。大量に買いますから!」
といって、マンションのリフォームで せいぜい2〜3m3程度の使用量だったら 材木屋さんは 激怒すると思います。
材木屋さんが、「大量に購入するから 多少安くてもいいかな。。。」と普通に思える使用量は、おそらく20〜30m3以上でしょう。

仮に今回の木材使用量が、3m3だとすると、木材金額はたったの12万円程度です。
国内でもっとも安いと思われる 杉の一等材を12万円程度購入しても 安くなるのはたぶん1万円か5000円程度。もし

「今回テレビに出るから安くしてね」となれば 特別価格があるかもしれませんが それでも材木屋さんが杉を普通に買う価格がm3辺り3万円程度なわけですから そんなにびっくりするほど安くはなりません。

先ほどのように 仮に30m3購入する となれば、木材金額は合計100万円を超えますので、まあ10万円程度は マケてくれるかもしれません。


もうひとつ言える事は
昨今の建築不況の中で、建築資材については もはや限界まで安く普通に販売されています。場合によっては 普通に赤字になる金額で売られているのです。

昔は 住宅1件建築する際、「ユニットバス・キッチン・洗面台・フローリング・その他多くの建材を ○○商社ですべて購入するから 今回は特別に安くする。」という事も実際ありましたが、今では価格的に限界に達していますので、建材をいろんな商社からバラバラに購入したほうが 総額が安くなるケースがほとんどです。

私も予算をコントロールする際、ユニットバスはA社 キッチンはB社なんて A社B社を競わせた方が総額は安くなります。

高度経済成長の時代には 一品・特注品だと高くなるが これを大量生産・大量販売することによって製品単価を下げるという手法が当然のようにありましたが、このビジネスモデルも 現代はすでに崩壊しています。人口も減り、人の趣向も多様化し、1つの商品を大量販売できない時代になってきています。

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消費者保護法

悪徳業者に気をつけろ!!って事で、1つ。

不動産会社を仲介して 土地・建物を購入する場合、その重要事項説明書・契約書に 最近ではとある 1文が加筆されるケースがよくあります。

それは、

「この物件の売買に際し、後日隠れた瑕疵が発見されても、その損害は売主および仲介業者に一切請求しない事とする」

といった ような文章です。これが最近加筆されるようになったのは、わけがあります。

それは 少し前に、土壌汚染防止法たらなんたらという法律が取引業務の中に加わってきまして、土地が何かの薬などで汚染されている場合その責任は 元の持ち主が追わなければならない ということになったからです。

具体例では、私の周りでもありまして
例えば 元ガソリンスタンドだった土地、元クリーニング店だった土地、もと農薬・印刷など工業の土地だった場合、その土地が、国が定めた約26種類の汚染物質の濃度が基準を超えていた場合、その土地は「汚染された土地」 ということになり、土砂自体を産業廃棄物として廃棄処分しなければ 最悪の場合別の用途の為の建築物を建てられない場合もあるというのです。

実際に、よくある例として
Aさんが何も考えず 農地をBさんに売却したのち、Bさんは 取得した土地が強度の農薬で汚染されているという測定結果を元に、土砂の入れ替え。産業廃棄物の処分費用などを、元の持ち主(売主)に請求したため、Aさんは土地を売ったにもかかわらず、1円もお金が残らなかった、というトラブルが続出したのです。



その後、仲介不動産会社は 上述の1文を加えるようになりました。こう書いておけば、売る前に土壌の分析などをせず、売却後に土壌が汚染されていた事が判明しても、損害賠償を逃れられる という風に考えたからです。

この1文は 少しの期間効果がありました。実際に土壌が汚染されていても 買主は泣き寝入りすることが増えました。



そこで、その後、(平成14年ころだったかな。。。) 消費者保護法という法律がまた出来ました。
この消費者保護法は、単に建築・不動産関連だけの法律ではなくて 広く消費される物産にかんしてすべてに消費者を保護するための法律です。

その中に、

もし 土地取引の中で、上記のような 「一切の隠れた瑕疵の責任は取らない」とする特例が記入されていても、消費者保護法は それを一切無効にすることが出来る!!!というような条文があるのです。つまり、消費者が損をするような土地契約はしてはいけないし、してもそれは無効であるというのです。

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もし、最近土地、建物を購入された方の中で、「隠れた瑕疵があっても責任は問わない」 というような文章が特約として書かれているような方、その不動産業者は いわゆる悪徳不動産業者です。


法律の上では無効な条文を 自分の身を守るため、消費者を保護「しない」目的の為、契約書に加筆しているわけです。
消費者保護法を 不動産業者自体が知らないのか?もし知っていても 買主はそんな法律知らないだろうから 無効だけど 一応書いておこう と悪意をもって書いているのか?わかりませんが

この1文を書いているだけで、悪徳不動産会社というのは 間違いないでしょう。



平たくわかりやすく言うと、スーパーで賞味期限切れの商品を売って お金を払う時に、「もしお腹が痛くなっても スーパーに責任を追求しない」という約束をさせられているような感じ。

身の覚えのある方 ぜひ契約書をもう一度目を通してみてくださいにほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
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